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新米日本語教師いろいろ

面白いこと発見!「正しい」の反対語は…?

 

寒い→暑い       安全な→危険な       賑やかな→寂しい

冷たい→熱い      好きな→嫌いな       暇な→忙しい

大きい→小さい     抽象的な→具体的な    

いい→悪い       便利な→不便な

 

このように、形容詞はだいたい対義語があり、両方とも同じい形容詞または両方ともな形容詞の場合が多い、な形容詞の対義語はい形容詞の場合もある。

どちらで言うと、「形容詞の反対は形容詞」ということは変わらないでしょう。

 

しかし、「正しい答え」の反対は「間違った答え」、「誤った答え」など動詞により変形した修飾語しか思いつかない。

 

「形容詞の反対語は動詞でもあり」ということ?!

 

 

他動詞+「ている」・「てある」 どう違いますか

今頭の中ぐちゃぐちゃだけど、書きながら整理しようとしています。

 

まだ雨が降っています

ーレポートはもう書きましたか。 ーいいえ、まだ書いていません

 

どうして「まだ」の後ろは「Vている」ですかと聞かれたら、それは「未完成」というのは動作ではなく状態を強調しているからです。

勉強嫌いわけではないから、「しない」じゃなくて「今はしていない(状態)で、これからするつもり」です。

(中国語で説明すると「不做」と「没做」の違いです。)

 

けど、他動詞の「状態」は「Vてある」ではないか。

窓が開いている。(自動詞+ている)

電気が付いている。(自動詞+ている)

窓が開けてある。(他動詞+てある)

机の上に本が並べてある。(他動詞+てある)

 

「レポートはまだ書いてありません」とかは、ダメですか。

この二種類の状態はどう違いますか。

 

例の会話をもう一度見てみましょう。

ーレポートもう書きましたか。

ーいいえ、まだ書いていません。

質問です。「書きました」と「書いています」の主語はなんですか。

「レポート」ですか。

もちろん、「レポート」は書けないから、書くのが「人」なんです。

つまり、「レポート」は主題で、主語が省略されています。

補足するとこうなります。

ーレポートは(あなたもう書きましたか。

ーいいえ、(私まだ(レポート)書いていません。

「まだ文」の中に、主語は人で、ものは目的語になります。

「他動詞+てある文」の中には、ものは状態の主語となりますね。

 

はい!これでスッキリしたよね!

そのノートにレポートが書いてあります。(状態の主体は「レポート」)

私がレポートをまだ書いていません。 (状態の主体は「私」)

 

整理します:

物の状態を表すセット:

(自動詞+ている)

(他動詞+てある)

 

人の状態を表す:

(他動詞+ている)

 

類似の文は以下のように:

その人はもう死んでいます。

田中さんは結婚してます。

「進行中」の「ている」ではなく、状態ですね。

 

 

「私を好きじゃないのならば死ね〜」

あいみょんさんの大ヒット曲『貴方解剖純愛歌 〜死ね〜』聞いたことがありますか。

今朝この曲を聞きながら授業を準備していて、こういう歌詞に気ついました——

 

LIVE IN THE WORLD BEAT

私を好きじゃないのならば

 

えっ、「好き」って動詞として使われてる?

と考えて、よく見たら、「好きじゃない」確かに名詞や形容動詞の否定語尾がついています。

それなら、助詞「を」の後ろは形容詞でもイケるわけですね。

これは新鮮だ。

参考:https://www.nihongo-books.com/joshi/wo-ga/

つまり、「好く」という動詞から由来した「好き」は、形容詞と動詞の間に挟まる言葉なんです。そもそも「形容動詞」は「(古典日本語文法の中で)動詞に似っている活用があるから」名付けたものです。

ちなみに、「形容動詞」は学校文法の言い方で、日本語教育文法では「な形容詞」といいます。「形容動詞」の方は「形容詞か動詞か」学生に説明しづらいという配慮です。

 

例の歌詞の場合、「君は私が好きになる」動作を強調したいから「好き」を動詞扱いしたでしょう。

 

というわけで、古典文法も習わないといけないと思いました。

「電車の中で___な。」#出やすい誤用

電車の中で__な。

A.騒ぐ   B.騒げる

 

みんな日第33課ー動詞の禁止形を教える時、よく誤用が出る問題です。

「悩む必要あるの?」って、日本人は多分こう思うでしょうwww

実は日本語を慣れてきた先生たちも問題を見た瞬間に、躊躇なく答えが出てきます。

しかし教育現場では、「騒ぐ」を選ぶ学生は2割くらいしかありません。

 

29課〜30課の自他動詞に関してたくさん練習してきた学生たちは、よく「状態なのか。動作なのか。」という視点から問題を考えています。

「禁止形は普通に考えると、「人のある行為をしてはいけないと命じる時使う」印象がありますね。かつ「動作の場所を表す」助詞「(電車の中)」があり、後ろに来るのは他動詞だと、よく見られる発想です。

そして、「騒ぐ」と言う単語は自動詞だと知って、「騒げる」は「他動詞ぽい」に見えるから、誤用しやすいです。

実は「騒げる」と言う単語は「騒ぐ」により可能形への変形で、あまり使わない言葉です。

 

と言っても、ここに自動詞の「騒ぐ」を使うのが、まだ納得できないでしょう。

 

辞書で「騒ぐ」の例文を調べます。

子供が騒ぐ。

このように、ちゃんと自動詞らしく「主体を提示する助詞が」の後ろに付くのがもちろんありますが…

彼らはあそこ騒いでいるのか。

こういうのもありました。

自動詞なのに、動作場所の「で」と目的語を提示する「を」が付いています。

この構文を見たら「他動詞じゃん」と言いたいですよね。

しかし、この文の「を」は、「目的語を」ではなくて、「人の心理、生理の状態を提示するを」なんです。

腹を立つ/立てる。

何を慌てているか。

以上のように、心理状態を表す自動詞の前に、「を」が入っています。

 

ここまではなんとなく納得できましたが、「で」の部分はいまいち違和感が残っています。

 

じゃこちらの文はどうですか。

先から部屋で泣いている。

「泣く」は当然人の動作でしょう。

「泣く」「走る」「行く」「参加する」「会う」のような単語は、目的語が必要としないゆえに、自動詞のジャンルに分類されています。「自動詞だ」と「人の動作を表す」二つの性質が両立しています。

「意志動詞」です。

部屋で泣く。

ジムで走る。

〇〇会場で会議を参加する。

「で」の後ろに必ず来るのは、他動詞ではなく、「意志動詞」です。

 

これで問題解決かな。