c20h14o4xcviiiのブログ

新米日本語教師いろいろ

「私を好きじゃないのならば死ね〜」

あいみょんさんの大ヒット曲『貴方解剖純愛歌 〜死ね〜』聞いたことがありますか。

今朝この曲を聞きながら授業を準備していて、こういう歌詞に気ついました——

 

LIVE IN THE WORLD BEAT

私を好きじゃないのならば

 

えっ、「好き」って動詞として使われてる?

と考えて、よく見たら、「好きじゃない」確かに名詞や形容動詞の否定語尾がついています。

それなら、助詞「を」の後ろは形容詞でもイケるわけですね。

これは新鮮だ。

参考:https://www.nihongo-books.com/joshi/wo-ga/

つまり、「好く」という動詞から由来した「好き」は、形容詞と動詞の間に挟まる言葉なんです。そもそも「形容動詞」は「(古典日本語文法の中で)動詞に似っている活用があるから」名付けたものです。

ちなみに、「形容動詞」は学校文法の言い方で、日本語教育文法では「な形容詞」といいます。「形容動詞」の方は「形容詞か動詞か」学生に説明しづらいという配慮です。

 

例の歌詞の場合、「君は私が好きになる」動作を強調したいから「好き」を動詞扱いしたでしょう。

 

というわけで、古典文法も習わないといけないと思いました。