「私を好きじゃないのならば死ね〜」
あいみょんさんの大ヒット曲『貴方解剖純愛歌 〜死ね〜』聞いたことがありますか。
今朝この曲を聞きながら授業を準備していて、こういう歌詞に気ついました——
私を好きじゃないのならば
えっ、「好き」って動詞として使われてる?
と考えて、よく見たら、「好きじゃない」確かに名詞や形容動詞の否定語尾がついています。
それなら、助詞「を」の後ろは形容詞でもイケるわけですね。
これは新鮮だ。
つまり、「好く」という動詞から由来した「好き」は、形容詞と動詞の間に挟まる言葉なんです。そもそも「形容動詞」は「(古典日本語文法の中で)動詞に似っている活用があるから」名付けたものです。
ちなみに、「形容動詞」は学校文法の言い方で、日本語教育文法では「な形容詞」といいます。「形容動詞」の方は「形容詞か動詞か」学生に説明しづらいという配慮です。
例の歌詞の場合、「君は私が好きになる」動作を強調したいから「好き」を動詞扱いしたでしょう。
というわけで、古典文法も習わないといけないと思いました。